中国語とネイティブ脳

ネイティブになるにはネイティブ脳を開発しなければなりません。
ネイティブ脳を開発するとは、すなわち、中国語脳を開発するということです。それは、中国語耳や中国語口を開発するということに通じます。

ネイティブを目指すのであればネイティブに学ぶのが一番です。
従来の言語習得方法ではネイティブになれません。中国人が中国語を習得する過程から中国語の習得方法を学ばなければなりません。

・中国語を聴いた直後に日本語を聴く
・文法ルールを学ぶ
・中和辞典、和中辞典を使って学習する

全部やってはいけないことです。ネイティブはそんなことをしないからです。
私たちだって、そんな風に日本語を覚えたわけではないですよね？

ネイティブがやらない方法で、中国語をマスターしようとしたところでできるわけがないのです。
中国語圏の赤ん坊が中国語を習得していく過程を効率よく再現すればよいのです。
そう、≪効率よく≫です。ネイティブを目指すといっても、子どもが言語を習得するまでと同等の期間を費やすわけにはいきません。
人間の言語習得過程を研究しエッセンスを抽出することで、ネイティブのように、しかも効率よく短期間で新たな中国語を習得する方法が見えてくるのです。

中国語脳（中国語耳・中国語口）についての基本的な考え方はお分かりいただけたことと思います。
しかし、ここで

・中国語脳を開発するための訓練
・中国語耳を開発するための訓練
・中国語口を開発するための訓練

をそれぞれを独立させて考えてしまってはなりません。
これでは時間がいくらあっても足りません。効率が悪いのです。
中国語脳・中国語耳・中国語口を一度に開発できれば、それだけで時間は3分の1になります。
しかも、中国語脳・中国語耳・中国語口を同時に開発するということは、リスニング能力、発話能力をはじめとする、音素・音韻・統語論・意味論・語用論などの言語現象全体を一度にマスターすることに他なりません。これは後ほどご説明するクリティカルエイジを克服する方法と同じです。

中国語を日本語に対訳させることなく中国語のまま脳に叩き込んで行くことを基本とし、中国語脳・中国語耳・中国語口を同時に開発する具体的な手法を探る必要がありそうです。